
理学療法士による『個別リハビリテーション』について
整形外科医からリハビリオーダーが出され、リハビリテーションを開始します。
リハビリの初回は全身評価を行います。
全身評価とは・・・?
患者様の整形外科疾患に対する病態評価や関節可動域評価、疼痛評価、姿勢・歩行評価、生活環境による体の癖の評価など、外見でわかる全ての評価のことです。
また、全身評価をレントゲンやMRIなどの画像と照らし合わせ、評価の妥当性を検討し、整形外科医の指示のもと、リハビリテーションの方針を決定していきます。
肩関節周囲炎(四十・五十肩)の場合
関節可動域評価
肩の関節の角度を評価します。
患者様や症状によって関節角度の制限が異なります。

疼痛評価
肩の痛みを評価します。
患者様によって痛む部位が様々異なり、損傷、または筋の痙攣が生じている可能性があります。

姿勢評価
姿勢の左右差を評価します。
肩関節周囲炎の患者様は、肩甲骨の高さが異なる方が多く見られます。

環境評価
(姿勢・動きの癖)
日常生活動作から、肩に負担がかかる動作を探しだします。
例えばバックを腕にかける、洗濯物を高い物干し竿にかけるなどの姿勢は、肩に負担をかけてしまう可能性があります。

変形性膝関節症(O脚)の場合
関節可動域評価
膝の関節の角度を評価します。
患者様や症状によって関節角度の制限が異なります。

疼痛評価
膝の痛みを評価します。
患者様によって痛む部位が様々異なり、損傷、または筋の痙攣が生じている可能性があります。

姿勢評価
姿勢の左右差を評価します。
変形性膝関節症の患者様は、膝が外に開いてしい、O脚になる方が多く見れます。

環境評価
(姿勢・動きの癖)
日常生活動作から、膝に負担がかかる動作を探します。
例えば正座や横座りなどの姿勢は、膝に負担をかけてしまう可能性があります。

脊柱管狭窄症(腰痛が併発している方)の場合
関節可動域評価
腰の関節の角度を評価します。
患者様や症状によって関節角度の制限が異なります

疼痛評価
腰の痛みを評価します。
患者様によって痛む部位が様々異なり、損傷、または筋の痙攣が生じている可能性があります。

姿勢評価
姿勢の前後差を評価します。
腰痛を併発している腰部脊柱管狭窄症の方は、臀部と腹部が前に出てしまい、腰に負担をかけてしまう方が多くみられます。

環境評価
(姿勢・動きの癖)
日常生活動作から、腰に負担がかかる動作を探します。
例えばテレビを見ている時の姿勢や椅子の背もたれに寄りかかる姿勢は、腰に負担をかけてしまう可能性があります。

歩行評価
(肩関節周囲炎・変形性膝関節症・脊柱管狭窄症)
すべての疾患で歩きの評価を行います。
疾患によって、歩き方に特徴が出ます。
特徴に合わせた歩き方の指導もしていきます。